現場やSNSなどで「1回の筋トレ時間が30分程度じゃ意味ないですよね?」と相談されることがありますが、30分もあればさまざまな効果を引き出すことができるんですね。
1回30分間の筋トレは一見短かそうに感じますが、集中力の観点から見てもちょうどいいかもしれません。実際僕自身も、1回の筋トレは約30分程度です。
短時間の筋トレは疲労も過度に蓄積しませんし、「シェイプアップ」「ダイエット」「筋肉を大きくする」など、メニューの組み方1つでさまざまな目的を達成することができます。
この記事では、
・1回30分間の筋トレで得られる効果
・目的別の1回30分間の筋トレメニュー
などをパーソナルトレーナー歴11年の伊藤出(@izuru_style)が解説します。
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今回の記事の内容
1回30分間だけの筋トレで得られる効果
1回の筋トレ時間が30分間だけであっても、メニューの組み方次第で以下のような効果を引き出すことができるんですね。
シェイプアップ(体のたるみを引き締められる)
まず期待できるのは、
身体のたるみや太さが引き締まる「シェイプアップ」効果
です。
身体を引き締めるためには、
・軽めの負荷を使用する
・1回の筋トレで筋肉に約500回の刺激を加える
・これを週2回の頻度で行う
こういった条件で筋トレができると、身体(筋肉)を引き締めることができるんですね。
実際現場でもさまざまなご指導をしていますが、1回30分間の筋トレでこれだけ多い回数の刺激を加えるのは可能です。
ただ筋トレメニューが、
・胸の筋肉
・背中の筋肉
・腕の筋肉
・太ももの筋肉
など部分的になってしまうと、1回30分間の筋トレで全身を刺激することは難しいかもしれません。
ですが、1種目で多くの筋肉を刺激するようなメニューに工夫すれば、30分間で十分全身の筋肉を引き締めることが可能です。
実際に現場でも30分間ぐらいでトレーニングを終えますが、カラダを引き締めることができていますよ。
トレーニング(筋肉がつく)
続いて期待できる効果は、
全身の筋肉を大きくできる(筋肥大)
ということです。
全身の筋肉を大きくできると、
・基礎代謝が上がる
・かっこいい&美しい身体に変わる
・日常生活で行う動作などが楽になる
など、魅力的な身体に変化させることができるんですね。これも30分間の筋トレで実現可能です。
筋肉をつけるためには、長時間の筋トレが必要だと思ってる方も多いですが、
・高重量を活用する
・各部位6~8セット以上の刺激量を加える
・限界まで筋肉を追い込む
・週2~3回の頻度で行う
この条件に合致するようにメニューを組んで行けば、1回30分の筋トレでも十分筋肉をつけることは可能なんですね。
ちなみに僕も、1回の筋トレ時間は約30分以内ですが、それでも十分筋肉つけることができています。
健康の維持・向上ができる
続いて期待できる効果は、
健康の維持や向上ができる
ということです。これも適切にメニューを組めば、1回30分のトレーニングで十分効果を実感できるんですね。
健康目的の方の場合、
・かなり軽めの負荷を活用する(自重でもOK)
・全身を気持ちよく動かす
・全身の筋肉をポンプのように動かす
・週2~3回以上の頻度で行う
こういった条件の中でトレーニングを行っていくと、30分間の筋トレでも十分健康の維持・向上につながっていきます。
これらはあくまでも代表的な効果をあげただけですので、細かい効果はこれら以外にも期待できます。
ではこういった効果を実感するためには、1回30分以内の筋トレをどのようなメニューで実践していけばいいのでしょうか?
ここからは過去にパーソナルトレーニングでご指導した方の身体が変化した内容を例に、具体的なメニューをご紹介していきますね。
1回30分間だけで効果的な筋トレメニュー:シェイプアップ編
まず最初は、全身を引き締められる1回30分間の筋トレメニューをご紹介していきますね。
ここからお伝えする内容を全て実践していただき、
・セット間の休息時間は30秒
・週2~3回の頻度
などの条件で行うことで全身の筋肉を引き締められます。
全身の筋肉を短時間で引き締め、シェイプアップしたい方はぜひ実践してみてください。
①腕を前後に伸ばして引く
1、腕を前に伸ばし、手の甲をあわせる
2、胸にしわを寄せるように丸まる
3、肘を体側に引き、手のひらを天井に向ける
4、この動きを100回行う
②腕を捻りながら肩甲骨を動かす
1、身体を丸め、身体の下で手の甲をあわせる
2、腕を外側に捻り、胸を突き出す
3、この動きを100回行う
③腕を上下に大きく動かす
1、後頭部で長いバーを持つイメージで腕を構える
2、腕を天井方向に伸ばす
3、伸ばした腕をできるだけ引き下げる
4、腕を上下に大きく100回動かす
④オーバーヘッドスクワット
1、脚を肩幅に開き、つま先も軽く開く
2、足裏全体に体重を乗せる
3、頭上でバーを持ち、しゃがみ込む
4、しゃがんだ位置で小さく弾む
5、これを100回×3セット行う
⑤フロントダンベルスクワット
1、脚を肩幅に開き、つま先も軽く開く
2、足裏全体に体重を乗せる
3、ダンベルを胸の前で持ち、しゃがみ込む
4、膝とつま先を同じ方向に向ける
5、1分間小さく弾み、3セット行う
⑥フロントブリッジ
1、腕立て伏せの状態になる
2、みぞおち裏を天井に持ち上げ、身体を丸める
3、上げた身体を元の状態に下げる
4、これを20回×3セット行う
この6つの筋トレメニューを実践すると、先ほど解説した、
・軽めの負荷を使用する
・1回の筋トレで約500回の刺激を加える
この条件に当てはまり、あとは週2回の頻度で行っていただくことでほぼ全身を引き締めることが可能です。
30分間とお伝えしましたが、実際は22~23分間で終えるはずですので、こういったメニューで十分効果を実感できますよ。
1回30分間だけで効果的な筋トレメニュー:筋肥大編
続いてのメニューは、筋肉をつけるようなメニューをご紹介します。
筋肉をつけるためには食事面も深く関係しますが、今回は適切な食事ができている前提で筋トレメニューをご紹介しますね。
ちなみに、筋肉をつけるためには、
・20回で限界を迎える負荷を使用する
・各部位6~8セットの刺激を加える
・セット間や種目間の休息時間は1分間
という条件を守ると筋肉が太くなるので、この条件にあった内容を実践していきます。
①ラットプルダウン
1、バーを頭上で持ち、ベンチに座る
2、顔の真上にケーブルをセットする
3、身体の少し前側にバーを引き下ろす
(このとき、肘は身体の少し前側に位置させる)
4、脇を締めるように肘を内側に締める
5、バーを頭上にあげ、再度バーを引き下ろす
6、これを20回(限界まで)×3セット行う
このラットプルダウンを行うことで「大胸筋」「広背筋」「上腕二・三頭筋」などを太くすることができます。
②プルオーバー
1、ベンチに仰向けになり、目の真上でバーを持つ
2、軽く肘を曲げ、地面方向にバーを下げていく
(このとき、胸や背中、二の腕あたりを伸ばす)
3、脇を締め、肘をもとの位置に戻す
4、同時に肘を伸ばし、目線の上にバーを押し戻す
5、これを20回(限界まで)×3セット行う
プルオーバーでは「大胸筋」「広背筋」「三角筋」「上腕二・三頭筋」「腹筋」など、上半身のほとんどの筋肉を太くすることができます。
ちなみに僕もこの2種目を多用していますが、この2種目を限界まで追い込むだけでほぼ上半身全体の筋肉を大きくすることができますよ。
③反動ディープスクワット
1、脚を肩幅に開き、つま先も軽く開く
2、足裏全体に体重を乗せる
3、2~30kgのバーを肩に担ぐ
4、しゃがみ込み、小さく2回弾んで立ち上がる
5、これを10回×3セット行う
これは見た目以上にきつく、全身の筋肉を刺激することができますが、特に下半身全体の筋肉をつけることができます。
④反動フロントディープフロント
1、脚を肩幅に開き、つま先も軽く開く
2、足裏全体に体重を乗せる
3、2~30kgのバーを肩の前側に乗せる
4、しゃがみ込み、小さく2回弾んで立ち上がる
5、これを10回×3セット行う
これも見た目以上にかなりきつく、全身の筋肉を刺激することができ、特に下半身全体の筋肉をつけることができます。
筋肉をつけたい方は4種目を追い込んで週2回の頻度で行うと、全身の筋肉を大きくすることが可能なんですね。
ちなみに食事面に課題がある方は、以下の記事を参考にしていただくとより筋肉をつけることができますよ。
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1回30分間だけで効果的な筋トレメニュー:健康維持・向上編
続いては、健康維持・向上する目的の方におすすめなトレーニングメニューをご紹介します。
ここからご紹介する方法はすべて、
・グッと力まず、軽く身体を動かす
・筋肉をポンプさせるように気持ちよく動かす
・最低週2~3回、やりたい方は毎日行う
この条件に合うようにトレーニングを行うことが重要です。
そうすると、
・細胞内の老廃物、二酸化炭素を排出できる
・栄養素や酸素を細胞が取り込める
・代謝が盛んにおこなわれることで、細胞が活性化する
・細胞が活性化することで、健康体になる
こういった変化が起こるんですね。
ですので、鍛えるという感覚ではなく、気持ちよく身体を動かす感覚で以下のトレーニングを行っていきましょう。
1、軽く前の空間を押す
1、椅子に座り、骨盤を軽く立てる
2、肘を90度に曲げ、胸の横に手を構える
3、口から息を吐きながら、両腕を前に伸ばす
4、脱力するように、肘を曲げる
5、この動きを1分間×2セット行う
2、軽く肘で後ろの空間を押す
1、椅子に座り、骨盤を軽く立てる
2、肘を90度に曲げ、身体の少し前側で構える
3、口から息を吐きながら、両肘を後方に引く
4、肘を元の位置に戻し、再度肘を後方に引く
5、この動きを1分間×2セット行う
3、軽く脇を締める
1、椅子に座り、骨盤を軽く立てる
2、肘を曲げ、胸の前に手を構える
3、口から息を吐きながら、脇を軽く締める
4、この動きを1分間×2セット行う
4、軽く腕を上げて一気に落とす
1、椅子に座り、骨盤を軽く立てる
2、手を肩の前で構える
3、口から息を吐きながら、両腕を天井方向に伸ばす
4、脱力するように腕を肩の前に下げる
5、この動きを1分間×2セット行う
5、軽く身体を左右に捻る
1、椅子に座り、骨盤を軽く立てる
2、片側のお尻に体重を乗せる
3、口から息を吐きながら、逆方向へ身体を軽く捻る
4、身体を中央に戻し、同じ要領で逆方向へ身体を捻る
5、この動きを1分間×2セット行う
6、楽にスクワットを繰り返す
1、脚を肩幅に開いて立ち、つま先も軽く開く
2、体重を踝の真下に乗せる
3、真下にへしゃげるように、軽くしゃがむ
4、口から息を吐きながら、楽に立ち上がる
5、これを1分間×2セット行う
7、楽にデッドリフトを繰り返す
1、脚を肩幅に開いて立ち、つま先も軽く開く
2、体重を踝の真下に乗せる
3、両手を腰あたりで組み、真下にしゃがむと同時にお辞儀をする
4、口から息を吐きながら、楽に立ち上がる
5、これを1分間×2セット行う
ここまでお伝えしたトレーニングを気持ちよく行うことで、
・硬くなっていた筋肉が柔らかくなる
・むくみや老廃物が代謝し、身体がスッキリする
・たるみも引き締まり、身体が軽くなる
など、さまざまな変化を実感できます。
こういったトレーニングは現場でもご指導しますが、みなさん身体がスッキリして表情もスタジオに来られたときよりも明るくなります。それぐらい、1回でも変化が出る内容ですね。
ここまでお伝えしたように、30分間だけの筋トレであっても、目的にあった方法を実践すればさまざま効果を実感できます。
集中力も持続して疲労もたまりづらいので、ある程度筋トレに慣れてきた方には特におすすめの内容なので、よかったら参考に実践してみてください。
1回30分間だけの筋トレ効果と具体的なメニューのまとめ
今回は、1回30分間の筋トレで得られる効果や具体的なメニューをご紹介しました。
・1回30分の筋トレでもかなりの効果が期待できる
・具体的な効果は、シェイプアップ、筋肥大、健康の向上など
・それぞれの条件に当てはめて実践すると身体が変わる
こういった内容をお伝えしました。
イメージ的には、筋トレ時間が1時間以上もしないといけない感覚がありますけど、実はそうじゃないんですね。
もっと短い時間で、30分以内に終わらせた方が翌日の疲労は軽減できますし、1回1回の集中力も増します。
時間の長さじゃなく、内容が重要です。こういったことをおさえて筋トレメニューを組むと、効率よく身体は変えられますよ。
今回の内容が少しでも参考になればうれしく思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
この記事では、ダイエット中に筋トレしても意味ない?現場で実践する4つの方法などを解説しています。結論から言えば筋トレは意味ありますし、適切なことができればダイエットも成功します。ダイエット中に実践してほしい方法もご紹介しています。
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