歩いたりランニングをすると、膝の内側の少し下あたりが痛む。そんな方は、鵞足炎の可能性があります。
鵞足炎は、主に太ももにある3つの筋肉が硬くなり、鵞足周辺で炎症が起こる。その結果、鵞足炎になってしまうんですね。
改善するためには、まず3つの筋肉などを緩める。それとあわせて、鵞足周辺の筋肉にストレスがかかる“根本原因を取り除く”ことができると、痛みを改善することができます。
この記事では、
・鵞足炎の原因
・鵞足炎の改善方法
などを、パーソナルトレーナー歴12年の伊藤出(@izuru_style)が解説します。
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今回の記事の内容
鵞足炎の原因
まず最初に、鵞足炎について解説しますね。
鵞足炎とは
今、膝の内側辺りを痛めている方は、この辺りが痛くないですか?
この位置は鵞足(がそく)と言われる部分で、ここで炎症が起こることで今抱える痛みにつながっており、これを鵞足炎と言うんですね。
鵞足という部分には、
・縫工筋
・半腱様筋
・薄筋
などの筋肉が付着しています。
これらの筋肉が、日頃の姿勢や動作などでストレスを受け、硬くなってしまう。そして、そのストレスに耐えられなくなると、鵞足という部分に炎症が発生する。
つまり、
3つの筋肉が硬くなった結果、膝の内側に痛みが発生する
ということ。
ではなぜ、これらの筋肉がストレスを受け、硬くなってしまうのでしょうか?
立ち方や歩き方のまずさ
最も多くみられる原因の1つに、
立ち方や歩き方が不自然になっている
ということが考えられます。
本来人間が自然な状態で立てると、くるぶしの真下に体重が乗るんですね。
ただ多くの場合、親指の付け根やつま先に体重が乗ってしまう。
足元を見ると、
・小指が少し浮いた状態で立っている
・X脚のような捻じれがある
こういった方もいます。
そうすると、立っている時や動作をしたときに、鵞足付近に過度なストレスがかかってしまう。
また、こういった姿勢の癖がある状態で歩くと、着地のときに足の内側に体重が乗ってしまいがち。
そうすると、さらに鵞足にストレスがかかってしまう。その結果、上記でお伝えした3つの筋肉が硬くなって鵞足炎になってしまうんですね。
ランニング動作&着地のまずさ
もし日頃ランニングをしている方は、
母趾球辺りで、地面を突くように着地する
という癖があれば、これも鵞足炎が発生しやすくなります。
ランニングでの着地は、身体が一度宙に浮いてから片足で着地しますよね?
そうすると、体重の約4~5倍ものストレスが着地の瞬間にかかると言われており、それだけ大きなストレスが鵞足にかかる。
これを繰り返してしまうと、鵞足付近で炎症が起こるのは不思議ではないですよね。
また、地面を突くような着地だけではなく、
母趾球辺りで地面を蹴るような意識を持っていても、鵞足炎になりやすい傾向
があります。
地面を蹴るような意識で走っていると、膝を強く曲げるようなストレスがかかるんですね。
そうすると、
・縫工筋
・半腱様筋
・薄筋
などに大きなストレスがかかってしまう。その結果、鵞足炎になってしまうわけです。
このように、
・足の内側に体重が乗る立ち方
・母趾球辺りで地面を突く歩き方&走り方
・つま先で地面を蹴るように歩く&走る
こういった原因で鵞足炎が発生している可能性があります。
その他の原因で言えば、
・内股で自転車のペダルをこいでいる
・スクワットをするとき、膝が内側に倒れている
・シューズやインソールが変形している
なども考えられ、これらすべてが鵞足周辺にストレスをかけている。
ですので、鵞足炎を改善するためには、
・硬くなっている3つの筋肉などを緩める
・自然な立ち方、歩き方、走り方を習得する
ということが必須。
もし今鵞足炎の痛みで悩んでいる方は、以下でお伝えする方法で痛みの改善が実感できるので、ぜひ変化を体感してみてください。
鵞足炎を改善する方法
まず最初に行ってほしいのは、
鵞足周辺の筋肉を、徹底して緩める
ということ。
これだけでも膝下の痛みの程度が改善するので、ぜひ一度試してほしいですね。動画のタイトルは少し違いますが、この内容で鵞足周辺を緩められますよ。
もう少し簡易な方法はTwitterで呟いているので、こちらもよかったら参考にしてみてください。
鵞足炎は「縫工筋」「半腱様筋」「薄筋」などの筋肉を緩めることが重要。4つで膝痛も軽減。実践前後で比べてみて。もう1つ大事なことは「フラット着地」「べた足」の習得。踝真下に加重できると、地面から受ける衝撃が脚や体幹に分散。これが1番大切。とにかく緩めると、痛みの程度は改善しますよ👍 pic.twitter.com/QBi6fJuBWe
— 伊藤 出@ゆるゆるトレーナー (@izuru_style) January 22, 2023
こういった方法で鵞足鵞足周辺を緩められると、立った時に踝の真下に体重が乗りやすいのがわかると思います。
続いては、この「踝の真下」に体重を乗せた状態で「立つ」「歩く」などを行っていきましょう。
これが根本的な痛みの改善につながるんですね。
鵞足炎の根本原因を取り除く方法
実践してほしい立ち方や歩き方は別の記事で詳しく解説しているので、こちらを参考に改善していきましょう。
立ち方の改善方法
歩き方の改善方法
走り方の改善方法
この記事では、疲れにくい!ランニングの走り方を習得する5つの手順を解説。ランニングの走り方を習得するためには、重心移動の理解が重要。その中で脚や腕の使い方を習得すると、今までとは違った感覚で走ることができます。
これらができることで、鵞足炎を根本的に改善することができます。
シューズやインソールを変える
もし、シューズやインソールに問題がある方は、これらを変える必要があります。
それぞれのポイントは、
・足裏がフラットな新品のシューズに履き替える
・フラットでクッション性の高いインソールを着用する
など。
ここまでお伝えした内容が適切に実践できると、今悩む膝下の痛みは改善できますよ。
アイシングを行う
痛みの改善が見られたとしても、鵞足周辺に熱があれば、
感覚がなくなるまで or 20分間アイシングを行う
ようにしましょう。
そうすると、より鵞足炎を改善できるので、痛みが引いてもアイシングをする習慣も身につけておきたいところですね。
鵞足炎の原因とあまり知られていない改善方法のまとめ
今回は、鵞足炎の原因と改善方法を解説しました。
・縫工筋、半腱様筋、薄筋の3つの筋肉が鵞足に付着している
・この3つの筋肉が硬くなった結果炎症が起こり、鵞足炎となる
・鵞足炎の改善は、まず太もも周辺の筋肉を緩める
・そして、鵞足にストレスがかからないように姿勢や動作を習得する
文章で書くとシンプルな内容ですが、実践するとなると1つ1つの動作などを適切に行う必要があります。
また痛みへの恐怖心があったり、不安感が残る場合もありますよね。こういった精神的な部分も痛みに関連するため、安心感を得ながら進めていく必要もある。
ただそれらが適切に実践できれば鵞足炎は改善できるので、ぜひ1つ1つを丁寧に実践してほしいなと思います。
今回の内容が少しでも鵞足炎で悩まれている方の参考になればうれしく思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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