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現場でクライアントさんの身体をチェックしていると、よくあるけどご本人が気づいてない「癖」や「症状」があります。

その1つの代表例として「肩が上がる癖」があるんですね。ご本人の中では肩がすくんでいる感覚はないけども、外から見るとかなりすくんでいる。

実際に鏡越しにご指摘すると「ほんとだ…」 と気づかれるケースも多いんですね。こういった肩が上がる癖は、さまざまな要因が重なって癖づいていることがあります。

この記事では、

・肩が上がる癖がついてしまう原因
・肩が上がる癖を直す5つの方法

などを、パーソナルトレーナー歴12年の伊藤出(@izuru_style)が解説します。

 

肩が上がる癖がついてしまう原因

現場で実際にクライアントさんのカウンセリングを行っていると、以下のような原因で肩が上がっていることがよくあります。

過度に力む癖がある

まず最初に考えられる原因は、

身心ともに緊張状態であり、過度に力む癖がついている

ということです。

人間の機能は脳が全て支配しており、脳が緊張状態にあれば筋肉も緊張しやすく、力みやすいんですね。

現場で肩が上がるような癖があるクライアントさんのカウンセリングを行ってみると、

・日頃からストレスが非常に多い
・時間に余裕がなく常に予定がいっぱい
・仕事量が多く、働きすぎている
・人間関係がうまくいっておらず、リフレッシュする時間が少ない

こういったことに該当するケースが非常に多いです。

こういう状態になっていると、身体や精神面にかかるストレスが大きくなり、交感神経が優位になって自律神経が乱れます。

そうすると、身心ともに緊張状態に陥ってしまうんですね。その結果、

・血流が悪くなる
・筋肉が硬くなる
・筋肉の緊張状態が脳にフィードバックされる
・その結果、無意識のうちに力みやすくなる

といった変化が起こります。

このような流れで力みやすくなった結果、肩を自然と上げたりすくめてしまうということが考えられます。

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こういった方の場合は、自律神経を整えつつ筋肉を緩めるだけで肩が上がる癖が改善できます。

肩の位置が不自然になっている

これもよく現場で見られる原因の1つですが、

肩の位置が不自然な状態になっている

ということです。

人間が自然な状態で肩を維持できると、前方30度といって真横のラインよりも若干前側にあることが自然なんですね。

自然な肩の位置

ただ現場で見ていても、自然な肩の位置が真横のラインだと思い込んで肩を引いてる方が非常に多いです。

不自然な肩の位置

実際に比べてみるとわかりますが、肩の位置は少し前側にある方が楽ですし自然です。

自然な肩の状態と肩を引いた状態

ただ後方に肩を引いてしまうと、僧帽筋などが収縮して肩が上がってくるんですね。

肩を引くと肩が上がる

もし日頃、肩の位置を弾く癖がある方は、その認識のまずさによって肩がすくむ癖がついてる可能性があります。

精神的な要因が関与している

その他の原因として考えられるのは、

精神的に緊張しやすかったり、ストレスを感じやすい

ということです。

先ほどお伝えした自律神経の乱れとかぶるところもありますが、例えば人混みの中を歩いた後に肩が疲れた経験ってありませんか?

肩が疲れる原因としては、

人混みを歩くことによって精神的なストレスを受け、身体が緊張状態になっていた

ということなんですね。

精神的に大きなストレスがかかると防衛反応が自然と働くため、筋肉を緊張させやすくなります。

その緊張状態が肩周りに発生すると、肩がすくんだり上がる可能性があります。

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僕も仕事が忙しくなったり、精神的にいっぱいいっぱいになってしまうと自然と肩が上がっていることが結構ありますね。

肩が上がっているように見えるだけ

もう1つ別の角度から考えられる原因は、

僧帽筋が盛り上がっている

ということです。

僧帽筋というのは肩口にある大きな筋肉です。

僧帽筋

この筋肉が何かしらの要因でストレスを受けると、

・僧帽筋が硬くなる
・血流が悪くなり、老廃物が溜まる
・むくみが発生する
・その結果、肩口がボコッと盛り上がる

ということが起こるんですね。

こういう状態になっている方の肩口を見ると、日頃から肩が上がっているように見えます。

ただこれは肩が上がっているのではなく、肩が盛り上がっているだけです。

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もし僧帽筋が盛り上がっている場合は、僧帽筋を緩めると盛り上がりを改善できます。

ですので、

・肩が上がる癖がついている
・肩が上がっているように見える

この2つの見極めも重要になってくるというわけです。

もし僧帽筋の盛り上がりで悩んでいる方は、以下の記事で改善方法を詳しく解説しているので、こちらもよかったら参考にしてみてください。

ここまでお伝えしたことを一旦まとめると、肩が上がる癖がついてしまう主な原因は、

・自律神経が乱れて、過度に力む癖がある
・肩の位置の認識が不自然である
・精神的なストレスが多い

などが関係している可能性があります。

逆の言い方をすれば、

・自律神経を整えて、身心共にリラックスさせる
・肩の位置を自然な位置に直す
・肩周りの筋肉を緩め、精神的にリフレッシュさせる

などのことができると、肩が上がる癖を直すことができます。

では具体的に、どのようなことをすれば肩が上がる癖を直すことができるのでしょうか?

 

肩が上がる癖の直し方①:肩が上がっていることを認識する

肩が上がる癖を直すために、まず行ってほしいことは、

肩が上がっていることを認識する

ということです。

これをする前に「ストレッチ」などで筋肉を緩めても、日常生活をいつものように過ごしているとすぐにまた肩が上がり始めるんですね。

ですので、何かを始める前に必ず今ご自身の方が上がっていることを必ず認識し直しましょう。

1、鏡で自分の肩を見る

まず最初に鏡の前に立って、ご自身の今の肩の状態を確認します。

今の肩の状態を確認する

鏡で肩の状態が確認できると、次は一度目を閉じて肩周りの緊張度合い、力み感を感じていきます。

目を閉じて肩の緊張を感じる

現状が確認できると、次は一度楽なポジションに肩の位置を変えていきます。

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この段階ではっきりと「肩が上がっているな」と感じれなくても、なんとなく不快感を感じていればOKです。

2、斜め上方に肩をすくめて落とす

続いて行ってほしいことは、

肩を斜め上方にすくめて落とす

ということです。

イメージとすれば、肩を耳方向にすくめていく感覚ですね。

肩を耳方向にすくめる

肩をまっすぐ上げてしまうと肩周りが力むため、一番スムーズに肩をすくめられる位置に上げていきましょう。

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ちなみに、以下の肩のすくめ方はまっすぐすぎるので肩周りが力んでいる状態です。

肩をまっすぐすくめる

肩を斜め上方にすくめられたら、後は真下に脱力するように落とすだけです。

肩を斜め上方にすくめて落とす

この落とした状態で、一度肩周りの力み感というか、日頃との違いを感じてみてください。

そうすると、いつもより楽だったりリラックスできる感覚があると思うんですね。この感覚が出たら、次は上下に肩を揺らしていきます。

3、肩を上下に揺らして止まる

先ほど肩を落としましたが、その位置で肩を軽く上下させていきます。

肩を上下に揺らす

これを何度か繰り返した後、脱力してだらんと肩を再度落としてリラックスさせましょう。

肩を落としてリラックスする

このときに感じていただきたいのが、

普段の肩の状態と比べると、リラックスしているかどうか

です。

おそらくほとんどの方は、上がった肩が下がっているため「楽」「力が抜けている」などの感覚に変わっていると思うんですね。

この違いが実感できた方は、今後はこういう肩の状態で過ごしましょう。これが自然な状態であり、肩が落ちている状態です。

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逆に上記のことをやる前の状態が「肩が上がっている状態」であり、緊張状態だということです。この違いが分かれば、あとは楽に感じる方で過ごせばOKですよ。

とはいえ、普段通りに過ごしているとまた肩が上がってしまう方が多いと思うので、さらに肩が上がる癖を直すための改善方法を行っていきましょう。

 

肩が上がる癖の直し方②:肩周りの筋肉を緩める

続いて行ってほしいことは、

筋肉を気持ちよく動かして、肩周りの筋肉を緩める

ということです。

これを行っていただくことで上がった肩を下げることができ、よりリラックスした状態を体感することができます。

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すべての動きをリラックスして行い、グッと力まないように気持ちよく行っていきましょう。

1、肩をすくめて一気に落とす

1、肩周りをリラックスさせる
2、鼻から息を吸い、斜め上方に肩を軽くすくめる
3、口から息を吐くと同時に、肩を真下に落とす
4、これを10回気持ちよく繰り返す

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これは先ほど行ったチェック方法とやり方は同じで、この場合は呼吸を合わせてよりリラックスして行っていきましょう。

2、腕を上げて一気に落とす

1、肩の前で腕を構える
2、鼻から息を吸って、軽く腕を上げる
3、手が頭上の位置までくれば、口から息を吐いて一気に落とす
4、これを気持ちよく10回繰り返す

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腕を上げた時に、肩周りがグッと力まないように注意して行ってくださいね。

3、腕を交互に上げて一気に落とす

1、肩の前で腕を構える
2、身体を片側へ倒しつつ、片腕を頭上へ上げる
(このとき、鼻から息を吸いながら腕を上げる)
3、口から息を吐きながら、腕を落として身体を元の状態に戻す
4、逆側も同じ要領で行う
5、これを左右交互に気持ちよく20回繰り返す

4、腕を体側に上げて一気に落とす

1、脚を肩幅に開いて立つ
2、肩から腕をリラックスさせて垂らす
3、鼻から息を吸って、斜め方向に腕を上げる
4、肩の高さに上がると、口から息を吐いて落とす
5、これを10回繰り返す

こういった4つの動きを行うことで、肩周りの筋肉が緩んで上がっている方が下がってきます。

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これらの後に楽な状態で立ってみると、いつもより肩周りがスッキリしていませんか?こういった状態がご自身の自然な状態ですよ。

ここでは4つご紹介しましたが、以下の動画を実践していただくともっと肩周りが楽になるので、よかったらこちらも参考に実践してみてください。

 

肩が上がる癖の直し方③:自律神経を整える

続いて行ってほしいことは、

乱れている自律神経を整える

ということです。

自律神経が乱れていると身心ともに興奮状態になってしまうため、肩が上がる癖を直すためには改善必須です。

自律神経を整える方法は、「自律神経のバランスが乱れる原因と整える5つの方法」や動画の中で詳しく解説しているので、よかったらこちらを参考に実践してみてください。

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自律神経が整うと、無意識のうちに上がっていた肩は自然な位置でキープしやすくなりますよ。

 

肩が上がる癖の直し方④:身体を擦る

基本的にはここまでお伝えしたことができると、十分肩が上がる癖を改善できていると思います。

もし日頃、

・精神的なストレスが多い
・精神的なストレスを受けやすい
・メンタルが弱いと感じている

などに該当する方は、上記の方法とあわせて身体の皮膚を擦るようにするとよりリラックスできますよ。そうすると、肩が上がる癖もより直しやすくなります。

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ここからお伝えする方法は、実際に僕も力んでいると感じたときに実践してかなり改善がみられる方法なので、ぜひ実践してみてください。

1、頭を優しくなでる

1、両手を頭に軽く沿える
2、赤ちゃんを優しくなでるように頭全体を擦る
3、これを1分間行う

2、首を優しく擦る

1、首の後ろ側に手を沿える
2、首全体を優しく擦る
3、これを1分間行う

3、身体の前面を優しく擦る

1、鎖骨の下あたりに手を沿える
2、胸やお腹など、身体の前面を優しく擦る
3、これを1分間行う

4、腰あたりを優しく擦る

1、腰あたりに手のひらを沿える
2、腰やお尻を優しく擦る
3、これを1分間行う

5、前ももを優しく擦る

1、脚を肩幅に開く、軽く前屈をする
2、前ももに手を沿える
3、太もも全体を優しく擦る
4、これを1分間行う

こういった擦る刺激は本当に精神面をリラックスさせてくれますし、体内では、

・血管が拡張する
・血流が改善する
・筋肉が緩む

という反応が起こるため、筋肉も柔らかくなっていくんですね。

筋肉が柔らかいという情報が脳にフィードバックされると気持ちもより落ち着くため、精神的な問題で肩が上がる方に関しては非常に効果的です。

 

肩が上がる癖の直し方⑤:肩を自然な位置に直す

そして最後に必ず行ってほしいことは、

肩を自然な位置に直すこと

です。

根本的に肩の位置が不自然になっている場合は、姿勢の問題で肩が上がる癖がついていた可能性もあるんですね。

ですので、筋肉を緩めたり精神的に落ち着いた後は、日常生活で肩の位置を自然な状態にして過ごすようにしましょう。そうすると、根本的に肩が上がる癖を改善できます。

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具体的な改善方法は以下の記事で解説しているので、こちらを参考に肩の位置を改善していきましょう。

座り方の改善方法

立ち方の改善方法

 

肩が上がる癖がついてしまう原因と5つの直し方のまとめ

今回は、肩が上がる癖がついてしまう原因と5つの直し方について解説しました。

・肩が上がる癖がついてしまうのは、自律神経の乱れが関係する
・日頃からグッと力む癖があると、肩が上がりやすい
・精神的なストレスが多い場合も、肩が上がる
・肩が上がる癖を直すには、まず肩が上がっていることを認識する
・その後に肩周りを緩めたり、自律神経を整えること
・身体を擦って、精神的にリラックスさせる
・そして、肩を自然な位置に改善する
・この一連の流れができると、肩が上がる癖を直すことができる

こういった内容をお伝えしました。

肩が上がる癖がある方は、症状として表面に見えているのが「肩が上がる」ということだけであり、根本的な別の問題が隠れていることがよくあるんですね。

特に精神的な負担がある方は、肩はあがりがち。現場でもそういった方が多いんですね。

知らず知らずのうちにストレスが溜まっている方は、今回の内容を参考にぜひ身心ともに1度リラックスしてみてください。

今回は以上です。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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今回お伝えした内容は、パーソナルのセッションだとより確実に改善可能です。もしご自身で改善が難しい場合は、お気軽にご相談ください。

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