ランニングで脚やせすることは可能ですが、外せないポイントが「踝真下で着地」することなんですね。
このポイントがズレてしまうと、ランニングをすることで脚の筋肉が張って太くなったり、捻じれたような状態になることもあります。また、ふくらはぎもパンパンになるかもしれません。
なので、必ずおさえていただきたいのは「着地」「走り方」などであり、これらが適切に実践できると今悩む脚は理想の状態に近づくことができます。
この記事では、
・ランニングで得られる脚やせ効果
・ランニングで脚が太くなる原因
・ランニングで脚やせする5つの方法
などをパーソナルトレーナー歴11年の伊藤出(@izuru_style)が解説します。
無料体験を随時受付中!
|
今回の記事の内容
ランニングで得られる脚やせ効果
適切な「着地」や「走り方」が実践できると、ランニングでは以下のような脚やせ効果が期待できるんですね。
脚全体が引き締まってヒップアップする
理想の脚の形は人それぞれ違うかもしれませんが、現場で聞いていると、
・前ももの張りがない状態
・ヒップがキュッと上がっている状態
この2つの条件を求める方が多い傾向にあります。
適切な着地でランニングをした場合、前ももへのストレスは軽減され、ヒップへの刺激が大きくなります。その結果、
前ももスッキリ、ヒップはキュッと上がる
という体型に変わるんですね。

ちなみに僕は毎日ランニングをしていますが、前ももは張り出さず、ヒップが上がった状態を維持できています。
ランニングによって脚全体の筋肉やたるみは引き締まりますが、ヒップには適度に筋肉がつきヒップアップする。ランニングには、こういった効果も期待できます。
まっすぐな脚になる
これも着地の兼ね合いがありますが、ランニングでは「踝真下」での着地を繰り返します。
この位置は足の真ん中になり、ここに体重を乗せるように着地することで“脚の筋肉の緊張のバランス”が整うんですね。
そうすると、
・O脚
・X脚
・ふくらはぎの外側の張りや弯曲
なども改善し、まっすぐな脚に近づくことができます。

逆の言い方をすれば、着地の位置が不自然になってしまうと、脚が捻じれて太くなる可能性もあるということです。
もしふくらはぎの内側や外側の張りなどが気になっている方は、以下の記事を参考にしていただくとより理解が深まると思います。
脂肪太りを改善できる
もう1つ期待できる効果は、脂肪太りが改善して脚やせできるということです。
脂肪をより減らす目的でランニングをする場合、
①話ができるぐらいのペースでランニングを行う
②リズミカルに走り、素早く脚の筋肉を刺激する
という2つの方法が効果的なんですね。
それぞれの意味合いとしては、
①脂肪が優先的に使われ、脂肪燃焼することで脚やせできる
②筋肉がついて基礎代謝が上がり、脂肪が減って脚やせできる
というそれぞれ別の反応を見せます。
ただ両者とも脂肪が減るという反応が起こるため、適切にランニングができると脂肪太りした脚も細くすることが可能です。
では、こういった効果を得るためには、具体的にどのようにランニングをすればいいのでしょうか?
ランニングで脚が太くなる原因
ランニングで脚やせする方法をお伝えする前に、まずは避けてほしいランニング動作について解説しますね。

ここからお伝えする方法を実践すると“脚が太くなる”ので、ランニングをする際は気をつけましょう。
ブレーキがかかるような着地
「ランニングをしてから脚が太くなった…」という相談をたまに受けますが、こういう方の着地の仕方を見てみると、
つま先で地面を突くように着地してしまう
癖があるんですね。
こういった「つま先着地」をしてしまうと、地面から受けるストレスが、
・前もも
・ふくらはぎ
などに強くかかります。このとき地面から受ける衝撃は、体重の約4~5倍ともいわれているんですね。

体重40kg程度の方でも約200kgの衝撃が片脚に加わるため、この状態で走ると当然脚が太くなる可能性が出てきます。
後ほど詳しく解説しますが、ランニング時は「フラット(足裏全体)着地」が理想です。これができると地面から受ける衝撃は、脚や体幹などに分散され、脚が細くなっていきます。
ランニングをして、
・前ももの張りがひどくなった
・ふくらはぎがパンパンに張って太くなった
などと感じる方は、こういった「着地」の問題によって脚が太くなっている可能性があります。

もし「前ももの張り」や「ふくらはぎの太さ」で悩んでいる方は、よかったら以下の記事も参考にご覧くださいね。
・【徹底解説】太ももの前側がパンパンで太い&張り出す原因と細くする4の方法
・ふくらはぎがパンパンで硬い原因と柔らかくする6つの方法
重心の位置が低い
これも避けてほしいランニング時の癖ですが、
重心の位置が低い状態で走っている
ということです。
これは解説するよりも画像で比べた方がわかりやすいと思います。まずこちらが、重心が高い状態の走り方です。
続いては、重心が低い状態の走り方。
両者を比べると重心が低いときの方が、身体が縦につぶれたような状態になっているのがわかりますか?
重心位置の違いで、着地の際に受ける脚へのストレスの大きさが変わってくるんですね。
・重心が高い=脚にかかるストレスは小さい
・重心が低い=脚にかかるストレスは大きい
という違いが生まれ、もし重心が低い状態でランニングを続けていると脚が太くなる可能性もあります。
後ほど詳しく解説しますが、
ランニングをする際の重心は、必ず頭や胸などの高い位置に設定することが重要
です。

脚やせ目的でランニングをする場合は、必ず重心位置を高く設定して走るようにしましょう。
下り坂をよく走る
続いては「環境」の問題ですが、ランニングをする際によく下り坂などを走っている方は注意が必要です。
下り坂を走ると着地の際に無意識に足でブレーキをかけ、前ももやふくらはぎが伸ばされるような刺激を受けます。この刺激を“エキセントリックな刺激”と言うんですね。
・下り坂を走って、足でブレーキをかける
・前ももやふくらはぎに大きなストレスがかかる
・エキセントリックな刺激によって、脚の筋肉が太くなる
という流れが起こる可能性があります。
山を登るときよりも、下るときの方が疲れやすく筋肉痛が出やすいと聞いたことがありませんか?あれは、ブレーキ動作を繰り返し行ってしまうからなんですね。
下り坂を走ることも同じ原理で、ブレーキ動作が繰り返し行われると「前もも」や「ふくらはぎ」が太くなるので、できるだけ下り坂は避けたいところです。
走る頻度が多すぎる
ランニングで脚が太くなるもう1つの原因は、「走る頻度が多すぎる」ということです。
走り方のまずさがある方は特に脚が太くなる可能性がありますが、具体的には以下のようなことが考えられます。
・走り方がまずい
・脚の筋肉に過度なストレスがかかる
・そのストレスが毎日かかる
・脚全体が張ったり、筋肉がついて太くなる
また、走り方が適切であっても頻度が多すぎると「筋肉の張り」「脚のむくみ」「筋肥大」などにつながり、結果的に脚が太くなるかもしれません。
もちろん目的によって頻度は変わりますが、脚やせしたい方は、
連日にならないように、週2~3回の頻度で十分
です。
こういった頻度の多さも脚を太くするので、上記の頻度を守るようにしましょう。
ではランニングで脚やせするためには、具体的にどのようなランニングフォームや着地をすればいいのでしょうか?
ランニングで脚やせする基本的なフォームの習得方法
まず習得していただきたいのは、基本となる着地の仕方やランニングフォームです。
①「踝真下」の位置を確認する
ランニングで脚やせするために最も大事になるのが、着地の位置です。この着地の位置は「踝真下」になりますが、この位置は以下の場所になります。
ここで着地ができると地面から受ける衝撃が体幹や脚に分散して脚やせすることができますが、1番大切なことは“感覚的に”踝真下の位置を理解することです。
もしお時間がある方は、以下の記事でお伝えする立ち方を改善する方法を実践してみてください。
この立ち方を実践すると「踝真下」の位置が体感できると思うので、その位置に体重を乗せるようにランニングを行っていくんですね。

立ち方の改善方法を実践してもわかりづらい方は、次の連続ジャンプを行うとよりわかりやすいと思います。
②その場で連続ジャンプを繰り返す
続いて行ってほしいことは、その場で小さく連続ジャンプを繰り返することです。
この連続ジャンプでの着地は、上記で解説した通り「踝真下」で行います。具体的なやり方は、以下の通りです。
1、脚を肩幅に開く
2、つま先は軽く開く
3、体重を踝の真下に乗せる
4、連続ジャンプを行い、踝の真下で着地
5、確実にフラット着地ができると終了

連続ジャンプで適切に「踝真下」で着地ができると、お尻の付け根辺りに刺激が加わります。逆につま先着地であれば、ふくらはぎが張るんですね。
この連続ジャンプが適切にできない中でランニングをしてしまうと、着地がつま先方向にズレて脚が太くなる可能性が出てきます。
ですので、ここには時間をかけて行っていただいて確実に「踝真下」での着地ができると、次の手順に移るようにしましょう。
③重心を高く設定する
「踝真下」での着地ができると、次は一度その場に止まって重心の位置を高くしていきます。
まずは脚を肩幅に開き、普段通りにその場に立ちます。
そこから肩をすくめて、肋骨を引き上げるように重心位置を高めていきます。
そして、引き上げた重心は高い位置に保ったまま、肩だけリラックスして下ろします。
これで重心の位置が高くなったので、次はこのままランニングに移行していきましょう。
④重心を前に運ぶように進む
先ほど重心位置を高めましたが、ランニングをする際は、
・胸
・頭
・顔
などのどこか一点に重心ポイントを置き、その位置を前に運ぶようなイメージで走り出していきます。
全身をリラックスさせた状態で重心を前に運ぶことができると、自然と着地も「踝真下」になり、気持ちよく走ることができるんですね。
あとは走るリズムやテンポなどを目的にあわせて変えていくと、求めている脚やせができるというわけです。
⑤気持ちよく腕をスイングする
もう1つ追加でポイントをお伝えすると、ランニングをするときの「腕の動き」も自然にスイングできるようにしましょう。
これは複雑に考えず、以下のような形でスイングしてもらうとOKですね。
1、胸の前で両手をリラックスして構える
2、左右交互に腕を落とすようにスイングする
3、腕を抱えるようなイメージでランニングを行う
基本的にはリラックスしてスムーズに動かせれば問題ないですので、ご自身が感覚的に楽に感じる位置でスイングしてもらえれば大丈夫です。
この5つのポイントをおさえた上でランニングができると、脚やせするフォームの完成なんですね。
ただ、本当に大事なのはここからです。基本的なフォームは同じですが、目的によってランニングのやり方やリズムなどが変わってくるので、ここも理解した上でランニングに入っていきましょう。
ランニングで脚やせする5つの方法
ランニングで脚やせする具体的な方法としては、以下の5つが非常に効果的なんですね。
①その場ランニング(脚全体が引き締まる)
ランニング初心者の方は、いきなり走るよりもその場でランニング動作をした方が脚やせしやすいかもしれません。具体的な方法は、以下の通りです。
1、グー1つ分足幅を開いて立つ
2、つま先を軽く開き、踝真下に体重を乗せる
3、その場でランニングするように繰り返し弾む
4、重心は必ず「踝真下」で行う
5、これを5分間1セット行う
その場ランニングが適切にできると、脚全体の筋肉が適度に刺激されて引き締まっていきます。

これを週2~3回の頻度で行うと脚やせだけではなく、お腹周りも引き締まっていきますよ。
②かかとでお尻を叩く(前ももの張りが改善)
続いての方法は、上記でお伝えした走り方をベースにして、かかとでお尻の真ん中を叩くようにランニングを行っていきます。
1、グー1つ分足幅を開いて立つ
2、つま先を軽く開き、踝真下に体重を乗せる
3、重心を前に運ぶようにランニングをする
4、踵でお尻を叩くように膝を交互に曲げる
5、着地は常に踝真下で行う
6、これを2分間以上行う
こうやって膝を深く曲げつつ踝真下で着地ができると、前ももの張りが改善していくんですね。
逆につま先着地になってしまうと前ももが張ってくるので、着地の仕方には注意が必要です。

この走り方が適切にできると、前ももの張りは1日でもかなりスッキリしてきますよ。
もし前ももの張りで悩んでいる方は、以下の記事で詳しく改善方法を解説しているので、こちらもよかったら参考にご覧ください。
③スローペース(脂肪太りが改善)
もし脚の脂肪が多いと感じる方は、スローペースでランニングをすることがおすすめです。
具体的な方法としては、
1、上記でお伝えした走り方でランニングを行う
2、ランニングのペースを歩くペースぐらいゆっくり行う
3、あとはできるだけ長い時間行う
というイメージですね。
これは研究からわかっていることですが、
歩くペースでランニングをすると、歩くときの約2倍多くエネルギーが消費される
そうです。しかも通常のペースよりも疲れにくく、続けやすいのが特徴です。
これで脂肪がより燃焼されるため、もし脂肪が多くて脚が太くなっている方の場合は、こういった方法でのランニングがおすすめです。
④気持ちよくランニング(脚全体が引き締まる)
脚全体を引き締めて脚やせしたい方は、上記でお伝えしたランニングフォームで、気持ちよく走れるだけ走りましょう。
そうすると、
・脚全体の筋肉に小さな刺激が加わる
・この刺激が数多く加わると、脚の筋肉が引き締まる
・その結果、脚のたるみや太さが改善する
という変化が出てきます。
筋肉を引き締める目的であれば、基本的には週2~3回の頻度で行い、気持ちよく走れる時間だけ行えばOKです。

ランニングを行う1回の時間は、毎回主観で決めてもらって問題ないですね。
疲れたり、脚が張っているのに続けるのは逆効果です。心地いい疲労感が出てくればその日のランニングは終えるようにすれば、脚は細くなっていきます。
⑤早いペース(脂肪太りが改善)
ランニングのペースをリズミカルに、トンットンットンッ!と早めに着地を繰り返すと、脚の筋肉が低酸素状態になるんですね。

低酸素状態になると脚が重だるく感じるので、このぐらいの感覚が出るぐらいテンポを上げて走ります。
そうすると、
・脚の速筋が刺激され、筋肉が膨らむ
・筋肉が膨らむことで、断面積が増加する
・基礎代謝が上がり、脂肪燃焼しやすくなる
・その結果、脚の脂肪太りを改善できる
という変化が期待できます。
ですので、脚の脂肪が気になる方はゆっくりのペースで走ることも効果的ですが、リズミカルに着地を繰り返すように走るのも効果的なんですね。

ランニングで脚やせするには上記のような方法があるので、ぜひできそうな方法から実践してみてください。
ランニングの脚やせ効果を高める4つのポイント
ランニングでより確実に脚やせするためには、以下の4つのポイントも重要なのであわせてご紹介します。
①変形のないシューズを使用する
必ず気をつけてほしいことの1つに、「変形のないシューズを履いてランニングを行う」ということがあります。

シューズに変形があれば、どうしても着地が乱れてしまい、その結果脚の部分が太くなる可能性があるんですね。
ですので、ランニングをする前はシューズに変形がないかチェックするようにしましょう。
シューズの選び方については、以下の記事で詳しく解説しているので、こちらも参考にご覧ください。
②ランニング後は全身の筋肉を緩める
いくら適切なフォームで走っても、ランニング後はある程度脚が捻じれたり、筋肉が張ってきます。
このまま終えてしまうよりも、ランニング後にストレッチなどで脚の筋肉を緩めると、より脚やせができるんですね。
行ってほしいストレッチ方法はYouTubeで紹介しているので、よかったらこちらを参考に実践してみてください。(2022年4月22日公開)
③足首にサポーターを巻く
これは非常に脚やせに効果的で、ダイソーに売っているサポーターを足首に巻いてランニングをするんですね。
サポーターを巻いてランニングをすると、「自然に足裏全体で着地ができる」ようになり、その結果脚やせしやすくなります。

Twitterで具体的な使い方を解説しているのっで、よかったらこちらも参考にご覧ください。
ダイソーシリーズで「足首用サポーター」も便利な脚やせアイテム。以下の手順で着用すると、ヒールロックされ、自然に“踝の真下”に重心がくる。その結果、立つ・歩くときなどに適切な着地ができ、太もも・ふくらはぎが細くなり脚やせできる。O・X脚の改善にも効果的で、履くだけで美脚になる。 pic.twitter.com/hd61rKrgSp
— いずる@IDEALSTYLE代表 (@izuru_style) April 27, 2021
④足裏にパットを貼る
もう1つおすすめの方法は、足裏にダイソーに売っている「キズ防止フェイル」を貼ってランニングを行うことです。
これもサポーターと同じ効果があり、自然に足裏全体での着地ができます。その結果、脚やせ効果を高めることができるんですね。
この使い方もTwitterで紹介しているので、興味がある方はぜひ使ってみてください。
万能なのでおすすめ。以前もお伝えした、ダイソーで100円で買える「傷防止パット」。踝真下に張って過ごすと、体重支持ポイントが自然になる。ここに体重を乗せて過ごすと「前ももの張りが改善」「太もも痩せ」「ふくらはぎ痩せ」「腰痛改善」「むくみ改善」などの効果が期待できる。かなり優良品。 pic.twitter.com/a58HzyBCxR
— いずる@IDEALSTYLE代表 (@izuru_style) November 3, 2021
ランニングで脚やせする方法のまとめ
今回は、ランニングで脚やせする方法などを解説しました。
・ランニング=脚やせではなく、走り方が重要になる
・踝真下で着地することで、地面から受ける衝撃が脚全体に分散
・その中でランニングをすることで脚やせすることができる
・また、目的によってランニングフォームやリズムなどを変える
・筋肉が引き締まったり、脂肪燃焼して脚やせすることができる
こういった内容をお伝えしました。
世の中にはいろんな脚やせ方法がありますが、すべて目的に合わせて“どのように行うのか”が重要なんですね。
ランニングの場合も、適切にできると脚やせは可能です。ただ、着地や走り方が乱れてしまうと逆効果になってしまう。努力する時間が同じなのであれば、逆効果になることだけは避けたいところです。
今回の内容をそのまま実践していただけると、1ヶ月間ぐらいでは脚が変化していくので、ぜひできることからやってみてくださいね。今回は以上です。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

2022.03.29
【3ヶ月で-11cmの実績】脚やせ・下半身痩せ方法のまとめ【30記事以上】
脚の太さや形がコンプレックスだと、好きなようにファッションを楽しめなかったり、知らず知らずのうちに自分にいろんな制限をかけていることもあるかもしれません。 そんな方は、「何をやっても変わらない…」と諦めかけていませんか?これは断言できますが、まだまだご自身の脚を変えることは可能です。 大...
コメント