「インナーマッスルを鍛えると◯◯できる」的な文言はよく聞きますが、その情報が意外に“嘘”だったということはよくあるんですね。

実際にいろんな情報を見ていても「んんっ?」となることがあります。

インナーマッスルについて適切なことを理解しておかないと、鍛えれば…!と期待して頑張っても、無駄な努力になってしまうことがあるかもしれません。

この記事では、

・インナーマッスルに関する嘘
・身体の悩みを改善するためにやるべきこと

などをパーソナルトレーナー歴11年の伊藤出(@izuru_style)が解説します。

 

インナーマッスルの役割

そもそも「インナーマッスル」とは、どのような筋肉なのでしょうか?

インナーマッスル=中の方にある筋肉(深層筋)

例えば、

・大胸筋(胸の筋肉)
・上腕二頭筋(力こぶの筋肉)
・腹直筋(6つの割れるお腹の筋肉)
・大腿四頭筋(前ももの筋肉)

など、こういった筋肉は全て身体の表面にある筋肉で、直接触れることができる筋肉です。

大胸筋

腹直筋

このように、表にある筋肉のことを「アウターマッスル(表層筋)」と呼ばれているんですね。

逆に、身体の中側にある、

・肩甲下筋(肩甲骨の前側にある筋肉)
・棘下筋(肩甲骨の後側にある筋肉)
・腹横筋(お腹にある筋肉)

などは直接触れるのが難しい筋肉で、これらの筋肉を「インナーマッスル(深層筋)」と呼ばれています。

インナーマッスルの役目

インナーマッスルの役割は主に、

関節を動かす際に、関節がズレてしまわないように支える

という働きをしています。

ですので、関節周辺に小さく存在していることが多いんですね。

インナーマッスルについて簡単にまとめると、

・中の方にある筋肉
・インナーマッスルは主に小さい筋肉
・主な働きは「関節を支える」こと

このことを頭の中に置いた状態で、インナーマッスルに関する情報を精査していきましょう。

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いずる

そうすると、インナーマッスルに関する疑問点がたくさん出てくると思います。

 

インナーマッスルに関する嘘?①:痩せる

インナーマッスルの情報で最も多いのが、ダイエットに関連することだと思います。

ここはぜひおさえておいてほしいところでもあるので、詳しく解説していきますね。

インナーマッスルを鍛えてもほぼ痩せない

よく「インナーマッスルを鍛えると痩せる!」と言われることもありますが、正直ほぼ痩せることは難しいと思います。

ここで言う痩せるというのは「体重が減る」ということですが、

インナーマッスルを鍛えても体重が減るぐらいの変化は期待できない

んですね。

先ほど上記でお伝えした「アウターマッスル」を追い込むように鍛えると、筋肉が1kg増えると約50キロカロリーの消費量が増えるといわれています。

実際にこれが実現できると、

・筋肉が1kg増える
・基礎代謝が1日50キロカロリー増える
・1ヶ月で約1500キロカロリー分の消費量が増える
・体重で言うと、約0.2kg減るぐらい

という計算になります。

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これはあくまでも“アウターマッスル”を鍛えた時に期待できる効果です。

今回のテーマであるインナーマッスルは関節を支える役割があるため、非常に筋肉が小さいのが特徴なんですね。

もしインナーマッスルを鍛えたとしても、インナーマッスルを1kg増やすほど大きくすることは難しいわけです。

そう考えると、アウターマッスルを1kg増やしてようやく1ヶ月で-0.2kgなのに、インナーマッスルを鍛えてもさほど痩せないのが理解していただけると思います。

多少のシェイプアップは可能かも

もし“痩せる”という意味を「引き締める」という意味で捉えると、また少し違った見方になる可能性があります。

インナーマッスルを鍛えると、筋肉そのものが細く引き締まることがあり、この場合身体は細くなることがあるかもしれません。

例えば「腸腰筋」の1つである「大腰筋」というインナーマッスルを鍛えると、ウエストが細くなるといわれているんですね。

腸腰筋

また、インナーマッスルを鍛えようとすると、必ず周辺の筋肉も一緒に活動するため、

・インナーマッスルを鍛えると、鍛えた部位が引き締まる可能性
・インナーマッスルを鍛えると、周辺の筋肉も活動して身体が引き締まる可能性

などが考えられます。

ですので、引き締め=痩せるという意味合いで言葉を使うのであれば、インナーマッスルを鍛えると痩せる可能性はあると思います。

インナーマッスルを鍛えるより食事の調節が必要

もし本気で体重を落としたいと思う方は、先ほども少し触れていますが、

インナーマッスルを鍛えるよりも、食事を調整した方が結果が出る

と思います。

その中で基礎代謝を上げる工夫をするとよりプラスですが、基礎代謝を上げるにはアウターマッスルを刺激した方向が効率がいいんですね。

基礎代謝を上げる方法は以下の記事で解説しているので、よかったらこちらを参考にしてみてください。

どちらにせよ、痩せる(体重を減らす)ためにはインナーマッスルを鍛えるのは、あまり適切ではないということですね。

もしダイエットしたい方は、もしよかったらこちらの記事も参考にしていただければと思います。

本気で痩せたい方必見!40代女性63kgからのダイエット成功例
ダイエット成功例:9ヶ月間で-16kgできた食事方法
食べてないのに痩せない「停滞期」に入る原因と抜け出す4つの方法

 

インナーマッスルに関する嘘?②:姿勢が改善する

続いては、インナーマッスルを鍛えることと「姿勢の関係」です。

ここも勘違いされやすいところですので、詳しくお伝えしますね。

インナーマッスルを鍛えても姿勢は改善しない

まず結論からお伝えすると、インナーマッスルを鍛えても姿勢は改善しません。

なぜなら、

インナーマッスルが弱くて姿勢が崩れているわけではないから

です。

姿勢が崩れてしまう主な原因は、

・日頃から崩れた姿勢で過ごしている
・その崩れた姿勢を脳がインプットする
・だから姿勢が崩れてしまう

ということが考えられます。

カラダに自然な姿勢をインプットさせると、それだけで姿勢は改善するんですね。よかったら、以下の記事を参考に「座り方」や「立ち方」などを改善してみてください。

これらの記事で紹介した方法を実践すれば、1日で姿勢は改善します。もしインナーマッスルが弱くて姿勢が崩れているのであれば、上記の記事でお伝えする改善方法を実践しても姿勢は直らないはずです。

ここからもわかっていただけると思いますが、

姿勢が崩れるそもそもの原因は、インナーマッスルの弱さではない

ということです。

プランクで姿勢改善ができる

雑誌やネットの情報を見ていると、インナーマッスルを鍛えるときに「プランク」と言われる、こういった姿勢を維持するトレーニングが行われることがあります。

プランク

先ほどインナーマッスルの役割のところで、「インナーマッスルは関節を動かすときに関節を支える役割がある」とお伝えしました。

このプランクというトレーニングは動きがなく、上記の姿勢を維持するような形で行うトレーニングです。

ですので、もしプランクでインナーマッスルに刺激が加わるとしても、あまり大きな刺激は加わりません。また、プランクのようなトレーニングは、本来はインナーマッスルを鍛える方法ではないんですね。

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プランクのような形で行うトレーニングは、姿勢をインプットするためのトレーニング方法です。

どういうことかというと、プランクを行うときの姿勢を脳がインプットします。

プランク

もしこのような肩から踵が一直線の状態でできると、その情報を脳がインプットし、立った時にトレーニングで維持した姿勢のまま立てるんですね。

自然な立ち方

少し極端に表現すると、お尻を突き出したような状態でプランクを行えば、その情報を脳がインプットします。

おしりを突き上げたプランク

そうすると、立ったときにはこういうお尻を突き出した状態で立つことになります。

おしりを突き出した立ち方

このように、プランクはインナーマッスルを鍛えて姿勢改善する方法ではなく、プランクで行った姿勢を脳にインプットさせるためのトレーニングというわけです。

ですので、プランクではインナーマッスルは鍛えられませんし、インナーマッスルを鍛えるから姿勢がよくなるわけでもないということです。

 

インナーマッスルに関する嘘?③:腹筋が割れる

次は、インナーマッスルを鍛えると腹筋が割れるという情報ですが、これは完全に嘘です。

割れる腹筋は別

腹筋が割れている状態というのは、以下の男性のような状態です。

この6つに割れた腹筋に憧れる方もいると思いますが、この筋肉は先ほどもご紹介した「腹直筋」という筋肉です。

この筋肉はインナーマッスルではありませんし、腹筋を割りたいのであれば、

・腹直筋を肥大させる
・お腹の脂肪を極力落とす

ということがセットで必要なんですね。

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そもそも腹直筋は本来割れており、その上に脂肪が重なっているから見えなくなっているだけです。ですので、脂肪を落とすだけでも割れて見えるようになりますよ。

ですので、インナーマッスルを鍛えて腹筋を割ろうとしても、あまり意味がないということです。

 

インナーマッスルに関する嘘?④:腰痛や膝痛などの痛みの改善

続いては、痛みの改善とインナーマッスルの関係についてですが、ここも疑問に感じることが多い情報が多いですね。

痛みは全身の崩れによって起こる

まず最初に「腰痛が発生する考え方」を簡単に整理すると、例えば日頃、頭や重心が左側に偏る人がいるとします。

頭を左側に傾ける

こういう状態で長時間過ごすと、大体の場合は左腰にストレスがかかります。

姿勢の崩れで腰痛

そうすると、

・左側の腰の筋肉が硬くなる
・ストレスに耐えられなくなると炎症が起こる
・左腰に痛みが出る

ということが考えられるんですね。

この場合、全身の筋肉を緩めると以下のような自然体に直すことができます。

自然な姿勢

そうすると左腰へのストレスは軽減され、腰痛の改善ができます。

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ここでは腰痛改善と表現しましたが、基本的には身体に起こるさまざまな痛みや不調は、全身の筋肉を緩めると改善できます。

つまり、

全身の筋肉を“緩める”ことが痛み改善のポイントになる

ということです。

もし詳しい腰痛の原因と改善方法を知りたい方は、よかったら以下の記事も参考にしてみてください。

インナーマッスルが弱い=痛みではない

先ほど姿勢のところでお伝えしましたが、インナーマッスルが弱いから姿勢が崩れるといわれることもありますが、これは考えづらいんですね。

それよりも、日頃の座り方や立ち方の癖によって姿勢が崩れてしまう。その結果、部分の筋肉に対するストレスが大きくなるわけです。

膝痛の場合であれば、

・足の内側に体重が乗る
・膝の内側周辺にストレスがかかり続ける
・膝周辺で炎症が起こり痛みが出る

というイメージです。インナーマッスルがどうこうというのは、ここではあまり関係していません。

ですので、

・インナーマッスルを鍛えても姿勢は改善しない
・姿勢の改善のためには、インナーマッスルの強化よりも筋肉を緩めること
・そもそもインナーマッスルが弱いから姿勢が崩れている、痛みが出るわけではない

となり、インナーマッスルを鍛えても、腰痛や膝痛は改善できないということになるはずです。

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実際に現場でもインナーマッスルを鍛えず、全身の筋肉を緩めて姿勢などの改善を行えば、痛みは改善できています。

 

インナーマッスルに関する嘘?⑤:低負荷じゃないと鍛えられない

続いては少し専門的になりますが、インナーマッスルの鍛え方についてお伝えしますね。

以前までは低負荷のトレーニングが行われていた

僕が学生の頃は、インナーマッスルを鍛えるためには「低負荷(1~2kg程度)じゃないと刺激できない」と言われていました。

ただ、近年の研究で明らかになっていますが、アウターマッスルなどと同じようにインナーマッスルは高負荷でも鍛えられているそうです。

ですので、

低負荷じゃないと鍛えられないというのは嘘

ということになります。

アウターマッスルよりも扱える負荷は小さくなる

ただ、付け加えておくと、

・アウターマッスル=大きめの筋肉
・インナーマッスル=小さめの筋肉

という特徴があるので、インナーマッスルを鍛える場合は自然と扱える重量は小さくなります。

 

インナーマッスルに関する嘘?⑥:体幹がブレなくなる

続いては、スポーツ選手に対してよく言われる「インナーマッスルと体幹の関係」についてお伝えします。

インナーマッスルの強化=体幹がブレなくなる

例えば、マラソンランナーが走っている時、身体が左右に動いて蛇行するような走り方になっているとします。

蛇行して走るイメージ

こういう場合には「体幹のインナーマッスルが弱いから蛇行してしまうんだ」などと言われることがありますが、実はそういうわけではないんですね。

この問題はそこまで浅くなく、蛇行する原因は、

・重心が左右にブレている
・身体を捻るような動き(癖)がある
・つま先や足首を使うなど、走り方の問題がある
・アライメント(姿勢)の問題がある

など、さまざまな要因によって蛇行します。ですので、一概にインナーマッスルが弱いから蛇行するとは言い切れません。

その他のスポーツでも同じで、バランスが崩れてしまう=インナーマッスルが弱いと言われたりしませんか?

これらはインナーマッスルの問題ではなく、身体がぶれる・バランスが崩れる原因が別にあるというわけです。

体幹のブレやバランスの改善に重要なこと

こういったスポーツ選手の体幹のブレやバランスは、根本的に問題になっている原因を取り除けば改善します。

ランナーの例で言えば、

・重心が左右に蛇行する=重心をまっすぐ運ぶようにインプットする
・身体を捻るような動き(癖)がある=動きを変える
・つま先や足首を使うなど、走り方の問題がある=走り方を改善する
・アライメントの問題がある=筋肉を緩めて整えてから走る

など、こういったイメージです。

ですので、全てをインナーマッスルの弱さにすることは不適切ですし、インナーマッスルを強化しても体幹のブレは改善できないんですね。

このように、インナーマッスルを鍛えることは全ての悩みを改善するような言い方は適切ではないですし、世の中の情報には嘘も含まれている可能性が高いかもしれません。

 

インナーマッスルに関する嘘?正しくおさえておきたい6つのことのまとめ

今回は、インナーマッスルに関する嘘?正しくおさえておきたい6つのことについて解説しました。

・インナーマッスルを鍛えても痩せない
・姿勢を改善するには、姿勢そのものを変えること
・腹筋を割りたいなら、アウターマッスルの筋トレ+脂肪を減らすこと
・インナーマッスルを鍛えても、痛みの改善は難しい
・高負荷でもインナーマッスルは鍛えられる
・体幹のブレは、体幹がブレる原因を取り除くこと

こういった内容をお伝えしました。

世の中で言われる情報を1つ1つ精査していくと、意外と勘違いしていたことが多かったり、僕も間違って思い込んでいたこともよくあります。

ですので、こうやって当たり前に言われていることだからこそ、改めて冷静に見ていくことも重要なのかもしれません。

今回の内容が少しでも参考になれば幸いです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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