デコルテがガリガリで骨っぽいと、どこか貧相に見えたり不健康に見えてしまい、ふっくら胸元になりたいと悩んでいる方もいると思います。
こういったデコルテの細さやガリガリさを改善するためには、まず脂肪をつけることがポイントになります。
ただそれだけではなく、委縮している筋肉を膨らませたり、筋肉そのものをつけるようなことをしても改善が可能なんですね。
この記事では、
・デコルテがガリガリで骨っぽい原因
・ガリガリで骨っぽいデコルテをふっくら胸元にする5つの方法
などをパーソナルトレーナー歴11年の伊藤出(@izuru_style)が解説します。
今回の記事の内容
デコルテがガリガリで骨っぽい原因
現場でもガリガリ体型に悩まれている女性から相談を受けたことがありますが、そういう方のカウンセリングを行っていると、以下のようなことが原因になっている可能性がありました。
デコルテの脂肪量が少ない
まず最初に考えられることは、
デコルテの脂肪量がかなり少ない
ということです。
女性の胸元は本来脂肪が多くつきやすい構造をしており、脂肪量が極端に少なくなければデコルテが骨っぽくなることはありません。
胸元の構造を詳しくお伝えすると、以下のような状態になっています。
人によって胸の膨らみが出る位置が変わりますが、多くの女性は鎖骨の下あたりから脂肪が多くつき、ある程度膨らみが出ます。
こういう方の場合は、肋骨の上に脂肪が重なっているため、特に骨っぽさというのは出ません。
ただこの脂肪量が極端に少なくなっている場合、肋骨の上に重なるものがあまりないため、今みなさんが悩む「ガリガリさ」「骨っぽさ」が出る可能性があります。

おそらくほとんどの方は、少し太る覚悟で脂肪を増やせば、それだけでデコルテのガリガリ感は改善できるはずですね。
大胸筋が萎縮している
続いて考えられる原因は、
大胸筋(胸の筋肉)が萎縮してしまっている
ということです。
「大胸筋」というのは、鎖骨や胸骨と言われる胸の真ん中の骨から腕につながる筋肉なんですね。
画像でも確認できる通り、大胸筋はデコルテあたりにある筋肉で、この筋肉が本来の状態であればガリガリさも特に気にならないはずです。
ただ、何かしらの原因で大胸筋が萎縮して小さくなってしまうと、ガリガリさや骨っぽさが目立つ可能性があります。
人間の筋肉は不思議で、過度に使ったり使わなさすぎたりすると、
・筋肉が弾力を失って硬くなる
・硬くなると徐々に筋肉の断面積が小さくなる
・筋肉が細くなり、膨らみがなくなる
こういった変化が出るんですね。
元々脂肪量が少ない上に大胸筋が萎縮してしまっていると、さらにデコルテのガリガリさや骨っぽさが目立ってしまうというわけです。
ではなぜ、この大胸筋が萎縮してしまうのでしょうか?
日頃の姿勢がまずい
大胸筋が萎縮してしまう原因で一番多いのが、
日頃の姿勢が崩れて、常に大胸筋にストレスがかかっている
ということです。
この姿勢の崩れというのもいろいろあり、現場でみていて多く感じるのは、
・胸を張るような姿勢を意識している
・肩甲骨を寄せる意識を持っている
・座って仕事をするときに丸くなっている
などで、これらの姿勢を日常的に行っていると常に大胸筋にストレスがかかります。
そうすると、次第に大胸筋が萎縮して本来あるべき膨らみがなくなっていくんですね。
僕自身の身体でも感じていますが、筋肉は硬いと膨らみが小さくなり、適切に緩んで弾力があるときの方が膨らみが出ます。
こういう柔らかい筋肉の状態であればデコルテの骨っぽさは出ないはずですし、ガリガリ感もそこまで感じなくなります。

日頃の何気ない姿勢の影響は、実は身体にとってはかなり大きいですし、元々脂肪量が少ない方はよりガリガリさが目立ってしまう要因になる可能性がありますよ。
大胸筋が小さい
先ほどは“大胸筋の萎縮”について触れましたが、続いての原因は、
大胸筋が小さい
ということです。
日頃、
・食事量が少ない
・ほぼ運動しない
という毎日を過ごしている方の場合、大胸筋に限らず全身の筋肉が小さくなっている可能性があるんですね。
30代の方は経験あると思いますが、20代のときと比べると代謝も下がり、身体のぶよぶよ感が増したと感じる方も少なくないと思います。
この1つの原因に「運動不足」が考えられ、運動不足が原因で筋肉量が下がる。その結果、デコルテのガリガリ感が出てしまうことも考えられます。
こういう方の場合は、
・反動を活用したトレーニングを行う
・重めの負荷を活用したトレーニングを行う
などで、大胸筋をつけるようなトレーニングと食事を増やすことでデコルテのガリガリ感を改善することができるんですね。
適切なトレーニングを行えば今よりも確実にふっくら胸元に近づけるので、「筋肉を膨らませる」「筋肉をつける」ということは今の悩みを改善するキーポイントになってくるはずです。
食事量が少ない
そしてもう1つ考えられる原因に、
食事量が少なすぎる
ということが考えられます。
これは上記でお伝えした、
・脂肪量が少ない
・大胸筋が小さい
ということも大きく関連しており、食事量が少なすぎると脂肪や筋肉量も少なくなります。
そうするとデコルテにガリガリ感が出てしまい、今の悩みにつながる可能性もあるんですね。
ここまでのことを一旦まとめると、
・脂肪量が少ない
・大胸筋が萎縮している
・姿勢が崩れている
・大胸筋が小さい
・食事量が少ない
などが原因でデコルテのガリガリさや骨っぽさにつながっているというわけです。
逆の言い方をすれば、
・食事量を増やして脂肪をつける
・大胸筋を緩める
・大胸筋をつけるトレーニングを行う
・姿勢を改善する
こういったことが実践できると、ふっくら胸元に改善することができます。
では具体的に、どのようなことをすればガリガリさのあるデコルテをふっくら胸元に改善することができるのでしょうか?
ガリガリで骨っぽいデコルテをふっくら胸元にする方法①:大胸筋を緩める
まず最初に行ってほしいことは、
硬くなっている大胸筋を緩め、委縮している筋肉を膨らませる
ということです。
もし今胸の筋肉などに触れてみて硬さを感じる方は、お風呂上りなどのタイミングで以下の方法を実践して胸を緩めていきましょう。
1、口から息吐いて腕を落とす
1、肩の前で手を構える
2、鼻から息を吸って、軽く腕を上げる
3、口から吐くと同時に、腕を真下に落とす
4、これを10回行う
2、腕を前側から落とす
1、胸の前で手のひらを合わせる
2、口から息を吐きながら腕を真下に落とす
3、肩から腕をぶら下げ、振り子のように前後に振る
4、これを30回行う
3、両肘を曲げて腕を落とす
1、両肘を曲げ、胸の前で構える
2、両腕を落とすように前後にスイングする
3、これを30回行う
4、肘を90度に曲げて前腕を開閉させる
1、肘を90度に曲げ、リラックスする
2、肘を支点に前腕を軽く開閉する
3、これを30回行う
この4つを気持ちよく繰り返していただくことで大胸筋が緩み、委縮していた筋肉が膨らんできます。
これだけでもある程度ふっくら胸元に改善する方もいると思いますが、まだ硬さを感じる方は以下の動画を参考に実践してみてください。
少しタイトルは違いますが、この動画内容を実践していただくとより大胸筋が緩むので、上半身がガリガリな方はぜひ実践して欲しい内容ですね。
ガリガリで骨っぽいデコルテをふっくら胸元にする方法②:大胸筋を膨らませるトレーニング
続いてご紹介するのは、
反動を活用したトレーニングで大胸筋を膨らませる
という方法です。
もし大胸筋が萎縮している方は、ポンッと反動を活用して大胸筋に刺激を加えると、トレーニング直後から大胸筋が膨らみます。
この反応を具体的に解説すると、
・反動を活用して大胸筋に刺激を加える
・大胸筋の“速筋”に刺激が加わる
・速筋は刺激を受けると膨らみ、太さが出る
・その結果、委縮している大胸筋が膨らんでふっくら胸元になる
こういった反応を示すんですね。
このトレーニングはかなり即効性があるので、デコルテのガリガリさに悩む方はぜひ一度試してみてください。

この具体的なトレーニング方法は以下の記事で紹介しているので、こちらを参考に大胸筋を膨らませていきましょう。

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ガリガリで骨っぽいデコルテをふっくら胸元にする方法③:大胸筋をつけるトレーニング
続いてご紹介するのは、
大胸筋をつけるようなトレーニングを行って、ふっくら胸元にする
という方法です。
先ほどご紹介した反動を使ったトレーニングでは、今ある筋肉を最大限まで膨らませる方法で、もし大胸筋のサイズそのものが小さい場合は思ったようにふっくら胸元にならないかもしれません。
そんな方の場合は、根本的に大胸筋をつけるようなトレーニングが必要になり、筋肉量を根本的に増やす必要があります。

ここからご紹介するトレーニングを実践する方は、必ず食事量を増やすことも合わせて実践しましょう。そうすると、より確実にふっくら胸元に近づけます。
1、高重量でベンチプレス
1、ベンチに仰向けになり、肩の真上でバーを持つ
2、持ち上げたバーを胸の上に下げる
3、下げたバーを肩の真上に押し上げる
4、これを10回で限界を迎える負荷で10回3セット行う
2、高重量でダンベルベンチプレス
1、ベンチに仰向けになり、肩の真上でダンベルを持つ
2、持ち上げたダンベルを胸の横辺りに下げる
3、下げたダンベルを肩の真上に押し上げる
4、これを10回で限界を迎える負荷で10回3セット行う
3、高重量でダンベルプレス
1、ベンチに座り、肩の前でダンベルを構える
2、頭上にダンベルを押し上げ、肘が伸びると同時に手を正面に向ける
3、上げたダンベルを肩に下げる
4、同じ要領でダンベルを上げ下げさせる
5、これを10回で限界を迎える負荷で10回3セット行う
こういった大胸筋をつけるトレーニングを1回のトレーニングで約6セット行い、週2~3回の頻度で筋肉を追い込めば大腰筋が大きくなります。
食事量も適切に増やせると1ヶ月でも十分変化が出て、ふっくら胸元に近づけるんですね。少しハードではありますが、結果はほぼ出るのでやる価値は十分ありです。
このように、大胸筋をつけるトレーニングを行うことでもガリガリなデコルテを改善することは可能です。
ガリガリで骨っぽいデコルテをふっくら胸元にする方法④:食事量を増やす
上記でお伝えしたトレーニングと合わせて、食事量を適切に増やすことができれば、より早くふっくら胸元に近づけます。
増量の仕方は以下の記事で詳しく解説しているので、こちらを参考に実践していきましょう。

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基本的にはここまでの流れが実践できると、デコルテのガリガリさは十分改善できると思います。
ただ先ほど原因のところでも解説した通り、大胸筋が萎縮してしまう根本原因は日頃の、
・座り方
・立ち方
・肩の位置
など、何気なく行う姿勢が関与しているんですね。
ですので、筋肉を緩めたりトレーニングを行うことと並行して、根本原因である姿勢の改善も必須。もう1つの改善方法は、根本原因を取り除くことになります。
ガリガリで骨っぽいデコルテをふっくら胸元にする方法⑤:姿勢を改善する
日頃何気なく行う姿勢の中で、
・肩を引く
・胸を張る
・背中を丸めている
などを長時間行ってしまうと、大胸筋が常にストレスを受ける状態になります。
こういったストレスを最小限にとどめることが胸の膨らみを作るのにも重要になるため、自然な姿勢を維持させることが重要になります。
具体的な姿勢の改善方法は以下の記事で解説しているので、こちらを参考に姿勢を改善していきましょう。
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ここまでお伝えした一連の流れができれば十分ふっくら胸元に近づき、今悩むデコルテのガリガリさや骨っぽさを改善できるので、ぜひできることから実践してほしいなと思います。
デコルテがガリガリで骨っぽい原因とふっくら胸元にする5つの方法のまとめ
今回は、デコルテがガリガリで骨っぽい原因とふっくら胸元にする5つの方法について解説しました。
・デコルテのガリガリさは、脂肪量が少ないと目立つ
・大胸筋が萎縮したり、筋肉量が少なくても骨っぽさが出る
・筋肉量が少ない原因に食事の少なさが関係する
・ふっくら胸元にするためには、まず大胸筋を緩めること
・その後に膨らませたり、大胸筋をつけるトレーニングを行う
・トレーニングと並行して食事量を増やす
・そして、姿勢も自然に直すこと
・この一連ができると、デコルテはふっくら胸元に改善できる
こういった内容をお伝えしました。
特に薄着になる時期にデコルテがガリガリであれば人目が気になるでしょうし、隠したくなる方も多いと思うんですね。
ただ今回の悩みは、適切なトレーニングと食事をあわせて行えば十分改善は可能です。ですので、もし悩まれている方はできることから実践してほしいなと思います。
今回の内容が少しでも悩まれている方の参考になればうれしく思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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