先日、神戸の高校に通う球児から「バッティングのときに身体が開く癖は、どうすれば改善できるか?」という相談を受けました。

実際にバッティングセンターでその打ち方を確認しましたが、さまざまな要因が重なって身体が開いている可能性があったんですね。

改善のためには「まっすぐステップを繰り返す」ということを行っていきましたが、これだけでも十分体が開かずにバッティングができるようになりました。

この記事は、

・体が開くとはどういう状態?
・バッティング時に体が開く原因
・体の開きを改善する3つの方法

などをパーソナルトレーナー歴12年の伊藤出(@izuru_style)が解説します。

 

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バッティング時に“体が開く”とは?

まず最初に、そもそも“体が開く”とはどのような状態のことを指すのか、ここから解説していきますね。

自然なバッティング動作

野球選手が自然な身体の使い方でバットスイングやバッティングができると、以下のような動作になります。

バットを構える

軸足に体重を乗せる

体重移動

スイング

フォロースルー

軸足に体重が乗った後は体重移動を行い、バットを振り出す直前まで身体は投手方向にまっすぐ移動し、そこからバットが出てきます。

体重移動をした後、下半身から連動して身体が動き、最終的にフォロースルーを迎える。この一連の動作でスイングができると、身体は開きません。

体が開くバッティング動作

身体が開いている状態というのは、以下のように体重移動するとき辺りから、

身体の前側が見えるような動作を行ってしまっている

ということです。

軸足に体重を乗せる

体重移動をする際に身体が開く

身体が開いてインパクトを迎える

身体が開いてフォロースルーを迎える

こういう身体の使い方になってしまっていることを“身体が開く”と表現するんですね。ではなぜ、身体が開いてしまうといけないのでしょうか?

体が開くデメリット

身体が開くことで起こるデメリットは、以下の通りです。

・インパクトの瞬間に最大の力を発揮できない
・球威に押されてうまく打ち返せなくなる
・変化球に対応しづらくなる
・アウトコースのボールを打ちづらくなる

など、パフォーマンスにマイナスの影響が出る可能性があります。

逆に言えば、今バッティング時に体が開く癖がある場合、改善するとパフォーマンスが向上してより打てるようになるはずです。

では、こういった身体が開く動作はなぜ起こってしまうのでしょうか?

 

バッティング時に体が開く原因

今回ご指導した選手の身体が開く原因を擦ぐっていると、以下のようなことが考えられました。

タイミングのズレ

まずバッティングを見ていて感じたのが、

マシンが投げるボールとタイミングが合っていない

ということです。

選手に話を聞いてみると、マシンにタイミングを合わせるのがそこまでうまくなく、本人も少し苦手意識があるようでした。

実際にマシンからボールが出てくる前に体重移動を完了してしまっており、タイミング的にかなり早めになっていました。そこからバットをスイングすることで以下のような状態になっていたんですね。

タイミングが早すぎてスイング動作が崩れる

こういうスイングを続けていると、そのタイミングやフォームを脳がインプットしてしまい、身体に開く癖がインプットされてしまいます。

本人も指摘されるまで気づいていませんでしたが、こういったタイミングのズレが身体の開きにつながっている可能性がありました。

オープンスタンスで構えている

続いて感じたことは、

オープンスタンスで構え、ステップする足が外側に踏み込む癖がある

ということです。

バッターの構え方は基本的には自由ですが、選手は以下のような構え方をしていました。

オーンプンスタンスのバッターの構え方

こういう状態から自然にステップすると、本来は以下のような位置にステップするのが適切です。

体重移動してまっすぐに踏み込む

ただ選手の場合、ステップをするときにオープンスタンスで構えていたところの延長線上にステップしてしまっていたんですね。

肩が開かずに外側にステップした状態

こういうステップをしてしまったとしても、肩が開いてなければ問題ありません。

ですが、外側にステップすると同時に身体も外側方向に開いてしまっていました。

肩が開いて外側にステップした状態

実際にオープンスタンスをやめて構えてもらい、その状態でスイングしてもらうと特に身体が開くような癖が見られなくなったんですね。

本来バッターが自然な状態で体重移動ができると、

軸足の踵の延長線上につま先がくる

ような状態になります。

こういうステップをするためには体重移動をするときに、

・肩
・骨盤

辺りを投手方向にまっすぐ移動させるイメージで行います。

肩や骨盤に印をつけて体重移動をする

そうすると身体の開きは抑えられますが、選手の場合はただなんとなく体重移動をしている状態でした。

このように、

・オープンスタンスで構えている
・ステップしていく方向の問題
・体をまっすぐ投手方向に移動できていないという問題

などの影響でもバッティング時に体が開いてしまう可能性がありました。

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いずる

選手はこれらの原因で身体が開いていましたが、これら以外にも身体が開いてしまう原因があるのでご紹介します。

軸足のつま先の向きが開きすぎている

これはぜひチェックしてほしいことですが、バットを構えたとき、軸足のつま先が大きくキャッチャー方向に開いていないでしょうか?

つま先を大きく開いた状態

自然な状態で立てると、つま先は若干開くかまっすぐを向く状態が自然です。

つま先は若干開くかまっすぐを向く

もしつま先を開きすぎている場合、軸足に体重を乗せた時に適切に乗れず、体重移動するときに身体が開くように動いてしまうんですね。

一見細かいようなことにみえますが、こういったつま先を開きすぎていることも身体が開く原因になる可能性があります。

構えの問題

そしてもう1つ考えられる原因は、

バットを構えるとき、身体の中側で構えている

ということです。

これは僕が現役で野球をしていたときにあった例ですが、バットを後頭部の後ろ辺りで構えて脇を締めていた時期がありました。

この状態からさらに、体を少しキャッチャー方向に捻り、非常に窮屈な構え方をしていたんですね。

脇を締めて身体をキャッチャー方向に捻る構え方

人間の身体はつながりがあり、脇を締めて身体を縮めるように構えると、必ずその後は開くような動作になります。

身体が開いた状態でスイングしにくいく

この原因に該当する高校球児はよくみかけますが、

・脇を締めてバットを構える
・身体をキャッチャー方向に捻り、窮屈に構える

なども、身体が開く原因になるため注意が必要です。

では、こういった原因で身体が開く場合、具体的にどのようなことをすれば改善できるのでしょうか?

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いずる

ここからは、実際に現場で指導したことも含めてご紹介していきます。

 

バッティングで体が開く癖を改善する方法①:つま先の向きを調節する

まず最初に行ってほしいことは、つま先の向きを調節することです。

つま先は軽く開く程度にする

まずその場で通りに構え、軸足のつま先の向きを少し調節していきます。

ここは感覚的な部分も含まれるので、感覚の良い方を実践してもらえればOKですが、

・つま先をまっすぐに向ける
・つま先を軽く開く

これらに調節していきます。

つま先を正面&軽く開く

もしつま先を開きすぎていた選手の場合、これだけで身体の開きは十分抑えられるので、まずは違和感のない程度につま先の向きを調節していきましょう。

 

バッティングで体が開く癖を改善する方法②:踵で地面を押すステップを繰り返す

つま先の向きが調節できると、まっすぐにステップする動作を繰り返していきます。

体重を乗せる位置

後ほどまっすぐステップする方法をご紹介しますが、このとき体重を「踝の真下」に乗せてこの位置で地面を押すようにしてみてください。

くるぶしの真下に加重

ここで地面を押すことで、

・脚全体
・体幹

などの筋肉が総動員して働き、下半身で大きな力を生み出すことができます。

さらに「踝の真下」に体重を乗せることで、足裏全体で立つことになるのでバランスがとりやすいんですね。

ですので、まっすぐステップを繰り返す際は、この「踝の真下」で地面を押すように意識しましょう。

まっすぐステップの方法

体重支持ポイントができると、次は身体を開きを改善する方法を実践していきます。

1、バットを持ち、普段通りに構える
2、軽く膝を曲げ、体重を軸足の踝真下に乗せる
3、踝で真下で地面を押すように、投手方向にまっすぐステップを踏む
4、この動作を100~200回繰り返す

踝の真下の真下で地面を押してまっすぐステップ

このときのポイントは、

・軸足の踵から投手方向に1本のラインを引く
・そのラインに対して、踏み出した足のつま先が着地する

先ほどお伝えしたこういう状態ですね。

赤いラインを引いているようなイメージか、実際に地面にラインを引いておくとステップ方向がわかりやすくなります。

また、踏み出した足が投手方向に向かないように、平行にまっすぐステップを繰り返すことがポイントです。

このように、バットを構えた位置から肩や骨盤をまっすぐ投手方向にステップを繰り返します。

こういうまっすぐに体重移動することを身体にインプットすることで、身体の開きを改善することができます。

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いずる

数をこなすことが何よりも重要になるため、上記のイメージで単純な動きですけど数をこなすようにしましょう。

 

バッティングで体が開く癖を改善する方法③:バットスイングにつなげる

①・②を行った後、その動作をスイング動作につなげていきます。

スイング動作を行う時は、

・肩
・骨盤

あたりを投手方向にまっすぐ移動させ、その中でスイングを行っていきます。

肩や骨盤を投手方向に移動させる

そして、実際のバッティング時にはセンターの奥にバットを投げるイメージでフォロースルーとります。

センターの奥にバットを投げるイメージでフォロースルーを迎える

実際にこのアドバイスを選手にしたところ、バッティングセンターでの打球がかなり変わり、

・打球の角度がよくなった
・130km/hのボールでも打ち負けることが少なくなった
・気持ちよくバッティングができるようなった

など、本人も楽しそうにバッティングをしていました。

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いずる

小さな違いで結果が大きく変わるので、この感覚はぜひ実践して欲しいですね。

バッティング動作については以下の記事でも解説しているので、こちらもよかったら参考にしてみてください。

 

バッティングで体が開く癖を改善する方法④:逆方向のバッティングを行う

基本的には①~③の流れで体の開きは改善できますが、もう1つバッティング練習で身体の開きを抑えられる方法があるのでご紹介しますね。

逆方向に打ち返す

上記でお伝えした身体の使い方がインプットできると、ここから段階的に練習方法を変えて身体の開きをより改善していきます。

まずベースになる考え方としては、

・右打者:右中間方向
・左打者:左中間方向

に流し打ちを繰り返します。

逆方向へ強い打球を打ち返す場合、身体が開いてしまっては打てないので、こういったバッティング練習を繰り返すことも効果的です。

ただここで重要なのは、適切にステップアップするということなんですね。具体的な手順で言えば、以下の通りです。

置きティーで流し打ち

まず最初は、置きティーで逆方向へ打ち返すことを繰り返します。

1、置きティーを用意し、適切な位置にボールをセットする
2、バットを構え、逆後方に向かってボールを打つ
3、これを確実にできるまで繰り返す

トスしたボールを打つ

置きティーで確実に身体が開かなくなると、次はボールをトスしてもらい逆方向へ打っていきます。

1、5mぐらいの距離をとり、防球ネットを投手側に置く
2、打者はバッターボックスに立ち、投手はボールをした投げでトスする
3、ボールが落ちてきたところを、逆方向へ打ち返す
4、これも確実にできるまで繰り返す

ピッチャーのボールを打ち返す

ここまでの段階まで確実にできると、次は投手やマシンのボールを打っていきます。

1、18mの距離をとり、投手はゆっくりしたボールを投げる
2、上投げされたボールをバッターは逆方向へ打ち返す
3、徐々に球速を上げていき、すべて逆方向へ打ち返す
(※バッティングマシンで打つ場合も手順は同じ)

ここまで確実にできれば、あとは通常のバッティングを行っても身体が開かないようになるので、ここまでの流れをぜひ実践していただければと思います。

こういったことを実際に現場でも指導すると、

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選手

1日でここまで変わるとは思ってなかったし、バッティングのイメージが180度変わりました。すごい楽に打ってもボール飛びますね。

と言われており、バッティングの変化を喜んでいました。

先ほどもお伝えしましたが、本当にちょっとしたことを変えるだけでバッティングはかなり変わるときがあるので、ぜひ参考に実践してみてくださいね。

 

バッティングで身体が開く原因と3つの改善方法のまとめ

今回は、バッティング時に体が開く原因と改善方法をお伝えしました。

・ステップ方向の問題や軸足のつま先の向きのまずさで体が開く
・体の開きをおさえるためには、軸足のつま先を軽く開くぐらいに調節する
・そこから、投手方向にまっすぐステップを繰り返す
・このとき、軸足の踵の延長線上に踏み出した足のつま先がくるようにステップする
・バッティング時は、肩や骨盤を投手方向へまっすぐ移動させると体が開かなくなる

こういった内容をお伝えしました。

体の開きを改善するためには、意外とシンプルな方法で十分です。その反面、そのシンプルなことを“どのような意識をもって”“どのように行うのか”ということが重要です。

それが適切にできると、体の開きを改善することが可能です。今回の内容が、少しでもバッティング時の体の開きに悩む野球選手の参考になればうれしく思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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